こんにちは 平松です。
最近加工場にちょっとした作業スペースを皆でつくりました。
そんなわけで、何かつくりたい衝動が湧き上がり、うちの子供の椅子を作ることにしました。
前回のはこちら。2年ぐらい子供がスツールとして使っています。いい感じの色味になってきました。
最近、下の子(一歳半)とこの椅子を奪い合っているので、新しく二個作ろうという企画です。
まずは形を大体イメージして、会社にある木のゴミ箱から適当な端材で模型を作ります。
寸法やバランス、木の組み方をこの模型を見ながらさらに細かく考えます。
ようやく本番。いろいろ悩みましたが、檜で骨組みを作ることにしました。
なるべくシンプルに、その中にいろんなアイデアを盛り込んでいく所が最高に面白いですね。
自分の家のものなので半分は実験的な要素も含まれます。参考にはしないでください(笑)
右側の形のつもりでやってきたのですが、最後にちょっと左側に端材をのせてみたら・・・うーん、こっちのほうがかわいいな。
というわけで、ウォールナットとカリンの端材をいただきまして、ホゾをつけて組んだら完成です!
塗装するとまたいい感じになりますね。
最初の絵とは違う感じに仕上がりましたが、いろいろ考えながら作って、とても楽しい時間を過ごせました。
今度は何をつくろうかな~
こんにちは 平松です。
今回は現在工事中のK様邸のテレビボード+αです。
この上にあるスペースで毎日ご主人とカイ君、ひまわりちゃんが寝られるということで、もちろん強度も求められます。
壁側の方は壁にガッチリ固定したので安心ですが、手前の方は宙に浮いたようなデザインな為、やや強度に不安がありました。
そこで、五分(15mm程)の栓を打つことにしました。まさに栓を差している途中の画像です。
これが全部入るわけではありませんが、6cm程入れ込んであります。
さて、場所が代わりまして加工場の写真です。これからテレビボード部分を加工していきます。
これを見ても何をしているところなのか全くわからないですよね・・・天板の下にくる側板の上端の蟻加工です。
加工するまでの定規を作るのが大変だと言いたいだけです(笑)
そしてこちらが雌の蟻溝の加工中です。ルーターという機械で溝をついているところです。
このような溝がとれます。
さらに加工を加えて、先ほどの側板をはめ込むとこのようになります!
上下が反対ですが、下の板が天板のメープルです。
このような加工をすることで天板のソリ止めにもなり、見た目もすっきりとさせることができます。
4枚の側板がありますが、全てにこの加工を施してあります。
正面からは全く見えないですが、より長く使って頂きたいということでこのような方法をとらせていただきました。
レンガ調のクロスともバッチリですね!
間接照明もつきますので、そちらの方も楽しみにしていてください!
こんにちは 平松です。
家具製作ブログには過去の製作風景もバンバン載せていこうと思います。
今回は、ウッドデッキに置くベンチです。
イチイという木で座面、脚を製作しました。
丸太を薪割りのように半分にカットし、三本並べてひっくり返したところです。
よく見ると板がはまる部分を細工してあるのがわかるでしょうか。
ボコボコとした面に対して、板がぴったりはまるような平らな面を作る方法はいくつもあるかと思いますが、その時の自分の感覚や、まわりにいる大工の知恵を借りながらベストなやり方で製作していきます!
板の部分はレッドシダーという木です。ウッドデッキと同じ材です。
脚には勾配をつけて、安定感のあるベンチにしました。
植物なのに、動物的な感じがするベンチになりました。
白太のラインがきれいです。
天気のいい日にこれで日向ぼっこしてくれていたらとっても嬉しいですね(^^)
こんにちは 平松です。
家具製作ブログを始めるにあたって、まずはS様邸のこたつの制作模様をお伝えしたいと思います。
天板はタモの45ミリ厚です。 やとい という方法で天板の反りをとめる工夫をしています。
接ぎつけた瞬間です。今回はミミを残してあるので、接ぎ方にも工夫が必要です。
乾かしている間に・・
やぐらを組んでいきます!
民芸調なこたつを目指し、脚の組み方に「楔止め平ほぞ接ぎ」という手法をとりました。
上と下のほぞが重なり合うように脚の中で交わります。
無事に貫通した瞬間です。
仮に締めていますが、接着剤は使っていません。
井桁を組んで、塗装をすればやぐらの完成です!
天板のミミもいい味が出ています。
これが現場に納まる瞬間がやはり一番楽しみです!!
平松 哲朗です。
静岡文化芸術大学 デザイン学部 生産造形学科卒、
2006年に平成建設に入社しました。
2012年、一級建築大工技能士を取得しました。
「家をつくってみたい。」本当にその思いだけで大工という世界に入りました。大工として生きていくために、平成建設という会社を選びました。
建築業界は分業化と効率化が進み、大工仕事というのも現場の中では一部分という状況になってきています。そういった中では視野が狭くならざるを得ず、建物全体の把握はできません。最終の仕上がりを見て、仕事をした当人がこんなふうになったんだと驚いてしまうほど。…自分のなりたい大工像はそういったものではありません。家の事なら何でも相談できる。この町にはこの大工さんがいるから大丈夫。お客様にそう言って頂き、頼ってもらえるような大工でありたいと思っています。
だからこそ、お客様の様々な要望に応えられるように日々勉強し、様々な事に常に好奇心を持ち、常に挑戦していく姿勢で仕事に励んでいます。
■心に残っている作品
掘り炬燵
無垢タモ材の炬燵です。
天板に【やとい加工】を施すことで反りを防止しています。
民芸調というイメージのもと、やぐら部分の木組みは
【楔止め平ほぞ接ぎ】という組み方をしています。
炬燵だけでなく、小上がり部分全体を大工の手で製作することで、
より特別な空間になったと思います。
TVボード
宙に浮いたようなテレビボード。
両側にある壁と固定させる事で空中に浮く事が実現しました。
上部と下部にLEDライトを仕込んであります。
また、天板の前をテーパーにすることで、
シャープな印象を与えるようにしています。
壁や天井は自分たちで下地を作るので、
このような仕事も前もって段取りができ、
スムーズに納める事が可能です。
ローテーブル
無垢のブラックウォルナットを贅沢に使ったローテーブル。
シンプルなデザインを実現するために、
脚の下から上まで穴を貫通させ、ボルトを仕込んであります。
高層マンションの一室のリノベーションという事もあり、
搬入や組立にも工夫が必要でした。
TVボード
テレビボードの天板にも厚みのあるブラックウォルナットを使っています。
重みを支えながら、宙に浮いたような仕上がりにするため、
テレビボード下部の壁を少し出したり、壁との固定方法に工夫をしたりと、
様々なアイデアが盛り込まれた空間となりました。