RSS
  • 静岡県住まいの文化賞「黒をテーマにしたスマートライフ」製作過程

    2013/09/18

    おはようございます。角谷由美です。

     静岡県住まいの文化賞の受賞特集版の今日は製作過程を

     お伝えします。

     

     

     

     

    インターネットで見積もりのご依頼を頂き他の設計者との

     相見積もりの中、初回にお逢いした時に伺ったT様のご希望・・・

     その時に聞き取りをしながらご提案した私の引き出しの中身・・・

     今までに創り上げた作品の施工事例の数々をご覧頂き

     T様の求めるものがここにあることを感じて頂けたのでは・・・

     

    そんな思いで帰社すると、秋に着工の物件と進行している

     新築の合間に平松君を投入する事を決めていました。

     

    最初にご提案したのは、黒の空間を引き立てる

     無垢材のブラックウォールナット・・・

     

    何の迷いもなく事前打ち合わせを開始したメンバーに

     自分自身で応えようと無垢材を探しに行きました。

     

    木目も重厚感もこれならいける・・・

     そう感じる無垢材と向き合えた時に、T様から

     他社の見積もり提示前にもかかわらずお返事を

     頂きました。

     

    そんな、過程も後日談・・・早速ブラックウォールナットを

     搬入して木取りをしたのが・・・

     

     

     

     

    この2メートルを超える巨大なブラックウォールナットの座卓です。

     

     

     

     

    着工して直ぐに製作家具がほぼ完成するのはこの時が

     初めてです。

    それほど、このブラックウォールナットの座卓がデザインの

     ポイントになる空間、それに合わせて決定していく素材が

     多かったのです・・・

    無垢材に向き合う平松君と小山君の表情も未だに

     目に焼き付いています・・・

     

     

    解体直後のグレーの空間・・・

     この時集まったメンバーの最初の試練が・・・

     

     

     

     

    高層マンションの材木の荷揚げです。

     エレベーターに入らないものを全てこの階段で運びあげました。

     

     

    もう一つ巨大な材料の荷揚げは・・・??

     

     

     

    3メートルを超える巨大なTVボードのカウンターです。

     この時は材料を買付る前に平松君と木取りを確認しました・・・

     

     

    この仕上がりも圧倒的な存在感で無垢材を表現出来ました。

     

     

    美しい木目をどう木取りするか・・・?

     平松君が「無心の時が一番」・・・と言う木取りの瞬間は何度見ても

     感動します・・・

     

     

     

    そんな製作過程でも、行き詰まる時・・・

     「胃が痛くなりました。」と平松君のコメントがあった掘り座卓・・・

     世間がお盆休みの時に高層マンションのこの空間で

     彼が取り組んでいたこの組み方・・・

    ブログ内でコメントがありましたが、最初に木取りした部材を

     写真におさめて、次の過程を取ろうと思っていたのに

     夢中で組み上げてしまったそうです・・・

     

     

     

    そんな過程をブログでご覧になったT様が現場にいらっしゃると

     高さを確認して頂きながら、仕上げのイメージを

     お伝えしたいと・・・

     

     

    表面に水分を与えて・・・

     美しい、木目を浮き上がらせました。

     T様にも出来上がる過程を日々のブログで、時々立ち寄って頂く

     現場でご覧頂きながら創り上げて行くことの喜びをご一緒に

     感じて頂きたかったのです・・・

     

     

    毎日現場で仕上がり具合を見ている平松君も様々なブラックの素材を

     見て触って感動していました・・・

     

     

    いろいろな思いの込められた現場の完成・・・

     

     

     

    私のデザインと大工の技が融合した瞬間・・・

     狙っていた様々なブラックの素材と無垢材の重厚感、細い格子から差し込む

     光と影・・・

    この瞬間を喜びながら、目を閉じてこの製作過程を思い返します

     

     

     

    嬉しいと同時に、次のステップへ自分の課題を考え・・・

     終わりのない永遠がデザインの世界なのですね・・・

 
ARCHITECT BLOG | HEISEI DESIGN STUDIO
© 2013 Heiseikensetsu Co., Ltd. All Rights Reserved.